詩人:どるとる
それでも散ってしまうのです指折り数えても 幾ばくもない命窓の外を 過ぎる駅前通りの景色たくさんの人だかりに紛れて建物の向こうに夕日が 沈むのを見た春の終わりに桜が散ってゆくように君の命も それまで持つかなあ静かな病室に 二人の影が落ちて涙も流さず笑う 君を僕はただ見ていた春ももうじき終わりだね 最後の桜が散る。