詩人:甘味亭 真朱麻呂
愛は迷宮出口すらない迷路
迷い込んだら出られないかも
愛に溺れて出たくなくなるのかも
あまりの居心地の良さにもう現実世界に帰りたくなくなるのかも
夢に溺れきって
気づけば愛の奴隷さ
首輪に繋がれて
餌を求めワンワンと吼え続ける
ご主人様の甘い甘いキスを期待して…
闇夜に月が一つ
気持ちよさそうに泳いでいく
鼻に感じた微弱な臭みは白濁色のゆがんだ愛の味
あぁ そして今夜も
聞こえます
貴方の声が
聞こえます
舌を絡ませるような
ヒドく甘ったるい
貴方の声が
耳に聞こえます
それは まるで
どんな音楽より美しいメロディ
どんなオペラよりも艶めかしいハーモニー
私のこの卑しみを揺さぶる
男と女の愛欲四重奏(カルテット)