詩人:雪 刀寿
太平洋の果てに 逃げた
裸になって 考えた
がんじがらめに されてたから
重々しい しがらみを 押しつけられ、
気持ちの身体を 締め上げられ、
どうにも居場所が なかったんだ
今 ぼくは ずっと離れて、
この世じゃない ところに いる
おめぇら、手も届きまい
もう、人間じゃ なくなってるんだ
いわゆる 無法者
無毛地帯へ 入り込み、
世の中の 決まった中から
外へ出て、 オリジナル道を ゆく
ここでは、感情だけが 命
うす桃色の涙が、静かに うれしみ 帯び、
もう二度と わめく事も ないって
喜んで 流れた
涙が黙りこくる
一瞬を突いて 忙しく息をする
しゃくり上げ、痙攣する
この瞬間、自分を確かめられるから
ああ、これが 本当の自分自身なんだって・・・
ねぎわに 天を仰いで また おいおい・・・
過去は もう来ない物と、分かってて泣いてるから、これっぽっちも つらくないのさ