詩人:甘味亭 真朱麻呂
思い出はピアノのメロディ
どこか悲しくて儚くてせつない
そしてそのメロディは年老いた僕の心を暖めてくれる
まるでお母さんの子守歌のように
ひとりぼっちのこの年寄りをやさしさで包んでくれる
ハートを揺さぶる
ピアノのメロディ
暖かな春の陽射しのような
そんな音色さ
思い出のピアノ
私の心に差し込む
思い出という陽射し
涙の味に似て少し
しょっぱくて
水あめのように甘さもあったりして
そして何よりも血の通った温もり
僕の冷たくなった心に灯る愛の灯火。