詩人:カナリア
破れたストール引きずりながら踵を無くしたゴルベが彷徨う枯れたアスファルト煌めきのネオンショーウィンドウで遮られたチキンのご馳走大きな箱の中身は誰への贈り物?街が色付く人は騒ぎだすその隙間の暗やみに腹を空かせた猫だけが私の姿見つめているのよ淋しさと一緒にポケットの小銭握り締めた今宵はクリスマスねぇ?お願いよ眠りから覚めた私とあの猫の元にもどうかひとかけらのパンを頂戴