詩人:千波 一也
生まれて
しまった後ならば、
二度と
生まれて
いけないだろうかと、
ひとりごとだけ
生んでみる
いくつになっても
守られるから、
さびしさは
無くならない
幼なじみは
そんな厳しさ
寄り添うほどに
なにかが
欠けて
いつだって、
単純な
複雑さを
さまよっていて
もしかしたら
毎日が
生まれたて、
たやすくないけれど
そうであって
欲しいから
もどかしく、
ゆたかな
はざま
を
転がっている
生まれて
みたい、こどもたち
抱えているのは
かなわない
笑み
2007/05/28 (Mon)