詩人:ふぉれすと
僕はパズルを解いている
一見安易そうで実は奥深い
それでおいて完成が無く終演が有るという
矛盾を抱えた僕一人のためのパズル
僕が生まれた時にはもう存在していて
今でも僕を悩まし続ける
なぜ完成がないかって?
それは僕がピースを創り続けているからさ
なぜ終演があるかって?
それは僕が何時か必ず物質に還元されるからさ
この奇妙な三次元のパズルの上には
方程式なんて存在しない
例えば“努力=結果”とか
“愛する=愛される”とか
全てのピースとピースの間は“≠”で結ばれる
そりゃあ栄光で光輝くピースもあれば
思い出したくなくて真っ黒にしたいピースもある
涙で濡れてシワクチャのピースもあるさ
でも僕のは少し濡れてる部分が多すぎるかな?
今日もパズルを解き続ける
才能と運の欠落を努力のピースで埋めながら
“その絵の価値はどれくらい?”
僕は答える“価値は無い”と
何故なら誰も見はしないから
“じゃあ何で続けてるの?”
僕は何も答えない
何故なら生きてることに理由はないから
僕は誰にも必要とされてはいない
ただ今日も必死にパズルを創るだけ