詩人:高級スプーン
つぎはぎだらけの薄皮
剥がすのにてこずり
目の前を
見極められないでいる
人間と関係の無い部分に
必死になってどうする
剥き出しになった顔が
僕を睨んだ
かさぶたを
剥がしてしまうように
抑え切れない何かが
衝動的な何かがある
何故か気になるのは
人の人間じゃない部分で
君の眼球に
ぼんやりと映る
僕の真顔を見て
怖くなった
生きているうちに
出くわすのは
余計な事しかないから
この文も読まなくていいが
誰もが抱える
欲求と苦悩は
ゴミを棄てるのを拒む
生み出すものは
膿とゴミと薄皮一枚
2004/12/20 (Mon)