詩人:快感じゃがー
細い糸の上
端から端まで
渡りきって
得意気に笑う
君が
あまりにもかなしすぎた
ポケットやら
引き出しやら
色んな愛を弄ったけれど
正しい答え
は
持ち合わせていなくって。
濡れる瞳に
隠した本音は
あの夜に
置き忘れてきたまま
「君、おおかみ少年」
縋りつく為だけの
安易な夢を
知っていて
私は差し出したけれど
罪悪感は
消えないよ
この気持ちを
上手く
表す
言葉も見つからなくって。
ねえ
私は
まだ見失い続けてるよ
先を行く
ちいさな
背中の後ろで
それは
それは残酷な
辺り一面の芥子の花
ふやけたやさしさが
生温い現実を
包んでいた