詩人:どるとる
このレールの先を辿っていったら知らない街まで行けるだろうか僕を知る人なんて誰もいないような場所へ行きたくて飛び乗る電車鞄には ささやかな荷物だけ詰め込んで僕は行く 名前のない気持ち抱きしめて夜明けまえの空を 飛ぶ鳥の群れを背に見慣れた街が 遠ざかるのを眺めながらイメージを胸の中で膨らましていた昨日よりずっと退屈しない日々になる。