詩人:るどるふ
冬が寒いとみんな言ってた
僕にはわからなかった
僕は冬の住人だったから
ある日優しい誰かが出来立てのスープをくれた
こんなものがこの世にあるのかと
冷めてしまうことがもったいなくて恐くて一気に飲み干した
僕は寒さを感じた
身震いするほどのぬくもりを知ってしまったから
こんなことなら気まぐれの優しさなんていらなかった
冬から出なければ寒さなんて知らずにすんだのに
嘆いてたって仕方がない
これからは自分でスープを作ってこう
いつか誰かに食べてもらうために
2006/01/27 (Fri)