詩人:どるとる
夕暮れの町は 夜を待たせているため息をひとつ 風にくれてやるあふれる人混みに 酔いそうになってなぜか小説の一節を 思い出す歩道橋の上で 落ちる夕日を眺めてそのまま 夜が来るまで待ちぼうけ忙しさから 少しでも抜け出せたならどこか遠くまで 行きたいのにそんな時間もなく 家と会社の往復家から帰って寝てすぐに次の日くたくたに疲れはてるまで働いて笑って泣いて 誰かを愛してまた愛されて。