詩人:どるとる
夕暮れ、赤く染まった 街の空遠くに見える 工場の煙突の煙ゆらゆらと 東に流れていくこの悲しみの捨て場を探している僕は一人で 寂しさに声も出せず子猫のようにふるえているよ見えない音が闇の中に降っていくつもの 雨粒が屋根にはじけてまっ逆さまに落ちていく痛みは残るよ 傷痕を残して小説にはさんだ栞のところまで読んだ物語の続きをまた読んでいく。