詩人:どるとる
花のようにこぼれる雫のように踏み出したその一歩から始まる物語遅ればせながらページをめくるよ山の遠くからこだまする声のかたち喉の揺らぎ雷が 遠くで光って終わる 季節をむせび泣いてそっと目を閉じるとき枯れる花の涙はどこへ行くのかああビルの森抜けた場所雲の 白さよ物語 終わらせるにはまだあまりに僕は何も知らず人の肌のぬくもりもその闇も触れたのは指先だけ。