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[99328] 言えず言われずの恋

詩人:甘味亭 真朱麻呂


星の瞬く夜に君を誘ってドライブ
助手席で眠る君はとてもきれいで
僕の胸はこんなにも高鳴っている
夜の静けさに丸め込まれて
無口な僕は自分から口を開く
『どこへ行こうか』と君に聞く

君はおなかが空いたらしく
ファミリーレストランに行くことにした
禁煙席の一番奥
ガラスの向こうは路地で
ちょっと顔を上げたら見えるフルムーン
夜の闇をそっと
やさしく照らして
僕に勇気を与えるように…

注文したのはありきたりなオムライス
君に言えないこの気持ちは
降り出した雨のせいじゃない
勇気のない僕が悪いのさ

わかっていながら
言えません
そして今夜も
言えずじまいでサヨナラ
見上げた夜空に
月一つ
雨はもう弱まって
二時頃にはもう
止んでいた
言えず言われずの恋は
まだまだ続きそうだ。

2007/03/31 (Sat)
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