詩人:さみだれ
私の言葉が届くところで
あなたがうつらうつら呆けている
それが嬉しいと思いたいな
私の手が届くところで
あなたがテレビを眺めている
それが当然だと思いたいな
あなたの声が霞ゆくまで
私は詩を書くのでしょう
あなたの涙が降りしきる間
私は言葉を探すのでしょう
空が青いのと同じように
あなたの背が見えたなら
私は世界など二の次に
あなたの詩を書くのでしょう
安っぽいメモ帳に
思いの丈をぶつけた夜に
私は神様を許せなくなったんだ
星が流れるのと同じように
あなたの影が過るから
私は神様など二の次に
あなたをただ信じている