詩人:どるとる
冬は 春を待つあいだのしばしの我慢寒さも慣れたら心地よくなってしまう氷の張った水溜まり覗きこんで逆さまの空と 惚けた顔が 映る白い吐息を 口元にまとわせながら夜が明けるのを じっと待っていたほんの少しの切なさが 胸を焦がしてうまく言葉に出来ない気持ちになる絶え間なく重ねた声は 春に届くかな蕾を抱いた 木々の枝先に願いをたくす。