詩人:さみだれ
君は風になって
どこか遠くの町へいくんだろう
僕には膨らんだシャツが
まるで"胸がはち切れる思い"に見えて
たぶん君を思ってるんだろう
摘まみきれないでっかい雲を
押しながら君は歩いてく
一メートルもない僕の手は
そんな君を捕まえられない
ぼんやりしてんだよ
まるで夢でも見てるみたいにさ
大事なものを手放すのは
いつだって一度は躊躇ってしまう
どうでもいいものを見つめるのは
時間の無駄ってわけじゃないだろう
だから君は風になって
どこか遠くの町へいくんだろう
だから僕には頬を撫でる
その風が君のように思えて
何も言えずに手を振ったんだろう