ホーム > 詩人の部屋 > 千波 一也の部屋 > 日記 > 投票

千波 一也の部屋  〜 「日記」への投 票 〜

  • 千波 一也さんの「日記」に投票します。
  • 不正防止のため投票は「詩人の部屋」の登録者のみに制限させて頂いています。
  • ユーザーIDとパスワードを入力して「投票する」をクリックしてください。

[121228] 日記

詩人:千波 一也



ページをめくると

とおく、の定義がお辞儀をみせる




わたしだけがみえない

わたしの仕草の輪郭が

えらばれた文字列のなかで

呼吸をしている

整然として



あきらめの途中だったり

秘密裏のみちくさ

だったり


それらは

漠然とよぶ宝石、のように

ほこりの底から

よみがえる




きれいに描く技法について

さがした指が染めていた、のは

落ち着きかおる

紙切れの色




窓のむこうに

そっと腰をおろすとき

じょうぶな椅子がわたしを試す


まるで無邪気に無言を誘って

ごきげんいかが、と

揺られて揺れる




インクをこぼしたあの空が

かき消す風を吹かせても

わたしは、わたし

一線を画して

幻をたつ



かろやかすぎず重すぎず

表紙をすべり

はだ色に


2008/02/18 (Mon)
ユーザーID パスワード
一言コメント  


- 詩人の部屋 -