詩人:箕喪 木陰
張り詰めたこころを抱きしめて
涙をながさまいと必死に耐える
もう皮一枚まできたことにも気づかずに
強がる私が此処にいた
ちかちかと点滅する電灯
むなしくうつる人の影
誰も通らぬこの道を
独りさびしく歩いてく
心がなんと叫ぼうと
無視してまわりにあわせてきた
「ふつう」という言葉に気を取られ
強がる自分になっていったのは
周りがうらやましく思ったから
自分は自分と思えなくなったのは
いつでも誰かと比べられ
いつも見下されてきたから
誰かの優しさにも気づかずに
ただ周りだけを気にしていた
そんな日でも
冷静な私が心にいて
(ココ)
自分が限界にきていたことを知ったのは
あふれる涙が教えてくれたからでした
せっかく伝えてくれたことも知らん振りして
また私は歩き出す
目に浮かぶ涙を拭いて
心の重みを腕の傷にたくして
もうあふれさせないように
もう悲鳴をあげないように
強がる私が此処にいる・・・・・