詩人:霧緋
君は最後に笑った涙で滲む僕の瞳をしっかり見つめて掴んだ手は既に冷たくて僕の心まで凍らせた月明かりの下君と交わしたサヨナラが何度も何度も頭の中を駆け巡る明日は笑って会えるからサヨナラは悲しくなかっただけどもう…僕に明日が巡ってきても僕に同じ朝が明けても君には明日はなくて君には朝は明けなくて視界は突然真っ暗になった人混みの足音も聞こえなくなったその瞬間は君と重なっていたけれどいつのまにか僕の目や耳は元に戻っただけど君は戻らなかった