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[162261] 未灰の童話

詩人:レモン汁

あぁ 灰かぶりの少女よ
盲目の少女よ

わかったんだね
誰が王子だったのか



私は魔法使い
願いを現実に近づける者



だけど、時は時にして残酷
時計の針は進みすぎた
早く進みすぎてしまった



いくら馬車を走らせても

君を彼の王子のもとへ送る願いは 叶えられない




彼は行ってしまった
舞踏会に


もう戻ることはないだろう



人々は彼を英雄と歌い、
王子は自らの意志で踊る

灰が空から消える頃に
血の匂いとともに散ると知りながら





灰かぶりよ
これは悲劇だと思うか?


灰かぶりよ
これは運命だと思うか?




シンデレラよ


泣かないでおくれ




王子は
ガラスの靴がなくとも



君を愛していたんだよ

2010/11/19 (Fri)
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