詩人:山鳩
見つめつづけたあなたのこころにこの指先で触れらなくなって見失ったあなたのやさしさを探しあぐねていま立ち尽くしています海の見えるこの丘のうえでぼくはあの日をふりかえるのです出会った頃の記憶ばかりをこの手に並べてまた砂時計をひっくりかえすのです暖められた芝生の匂いに頬をなぞってゆく海風にあなたの残した言葉はよみがえりますあなたを知ったそのときからぼくの美しすぎる哀しみがはじまりましたすぐ傍のしあわせの重さを忘れるほどに