詩人:千波 一也
きのうを飾るわたしの言葉の裏がわでだれかの爪があしたを研ぎます 輝こうとする意思は ばらばらに統一された 石として きらきら、と 眠るのですしまい忘れた鏡の奥で炎と土とをみごもる水はしずかに毒を清めつつ、みな頑なに壊してゆきます 慣例という免疫は ほろびの音色、 おそろしく 美しく そそぎますふたたび、ふたたびの上澄みに取り残されて夜はさびしく溢れてゆきますただ、夜を