詩人:黒夢
今、僕が必死になってやっていることも
僕が残した傷跡も
全ては、あの闇に飲み込まれる為の準備。
現実に逆らい、もがくのも
君に伝えようとしている想いも
愚かなことしかできないのも
全てが、あの闇に飲み込まれる為の準備。
昨日を、過去を
遠い昨日や、ずっと昔を振り返ることも
全ては、あの闇に飲み込まれる為の準備。
明日を、未来を
未だ来ない明日や、遥か遠い未来を夢見ることさえも
全ては、あの闇に飲み込まれる為の準備。
生きるという鎖に縛られながら
僕を飲み込む為に大きくなっていく闇の中に
ただ曖昧に見える光の方へと、僕は歩き続ける。
全ては
いつか僕が
あの闇に
飲み込まれ、消えてゆく為の準備。
僕が『死』という闇の中に
飲み込まれていく為の鎮魂歌。