詩人:清彦
どうしてここにいるんだろう
場違いが過ぎて俺は狂ったのか
何の根拠も無い 言葉 気持ち
全てが幻だなんて
軽はずみで言ったりしたから…
こんなときに雨はどうして
今までみたいに降ったりはしない
絡まる疑問を紐解いていくたび
煙と浮かび上がる鏡に暴かれた姿
愛していた人や
愛されたいと強く願う心は
悪戯に自分で掻き回した
深い渦に飲み込まれた
今一度
あなたを好きだなんて言っても
流れは激しさを増すだけだろう
泳ぎきってみせるだなんて
笑わせるもんだ だって
溺れてるのは この小さな浴槽で
もがいてあがいて叫んで
演じて見せたところで
あの頃見渡した水平線はもう
嘘、幻、虚構の遥か彼方