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詩人:旅人モドキ(左利き)
きみは森で立ちつくす
不意にバッタリ遇った 鳥みたいなヒトが歩く状況に
パニックに陥るきみの思考は鈍るが
どうやら反比例する足なのか 猛ダッシュで駆け寄る
鳥みたいなヒトが振り返った
ビックリして動きを止めると ものすごい速度で逃げてしまう
きみも負けずに突っ走る
追跡の果てにたどり着くのは でっかい卵みたいな塔だ
ポッカリ穴の開いた入口をくぐる
すると両側を壁に挟まれ 坂がスパイラルに続く
上りつめた先に広がるのは
パラレルな世界だった 鳥みたいなヒトたちが舞い踊る
きみは歌声に聴きほれる
理想郷なんだと感じ ウットリして拍手すれば
スキップで近づいてしまう
それでも歓迎するはず 期待は鮮やかに覆された
鳥みたいなヒトたちが
ガッカリした顔で 気の毒そうに見つめた
きみは戻るという針路を選んだ ふくらむ喜びに導かれて
悲しみのデフレイションを連れて