詩人:はるか
うっすらと積もった
タンスの上の綿ぼこり
一年ぶりのお目見えに
ゆるんだ気持ちが
かさなった
あんなに仲良かったのに
なかなか会えなくなった友達とか
一生懸命えらんだのに
しまったまま
どこかに失くしたプレゼントとか
置いてきて
そのままにした心たちが
一斉に飛びこんできて
瞬きと一緒にかけ巡る
どれだけの思いが
繰り返されただろう
少しずつ蓋をするように
見ないふりした
忘れた訳じゃ
ないのにね
気付けば胸に綿ぼこり
優しさが欲しくって
泣けた日
踏みにじって
もみくちゃにした昨日
気付いた今なら
失くし物、見つかるかもしれない
綿ぼこりの下の
大事な宝箱