ホーム > 詩人の部屋 > 千波 一也の部屋 > 漆黒 > 投票

千波 一也の部屋  〜 「漆黒」への投 票 〜

  • 千波 一也さんの「漆黒」に投票します。
  • 不正防止のため投票は「詩人の部屋」の登録者のみに制限させて頂いています。
  • ユーザーIDとパスワードを入力して「投票する」をクリックしてください。

[92984] 漆黒

詩人:千波 一也


かりそめをながく着て

寝所のすみに

けがれを

灯して


目をつぶるから

ほこりがつもる

目だけを頼れば

いしにつまずく



なぞるだけでは

かどが立つ、




わかつためには

わすれるためには

えがいて消して

久遠の、





燃える陽も燃えた月も

ひとをつれては

燃やされて

ゆく


雨が

ひたすらに

顔を隠すわけは

かばうべき布のため



一枚のための一枚として

さくらの御名は

舞い降りて、

散る


土へとかえりゆく途が

ひとつの樹なら

枯葉のかげも

あたたかい



塗り込むすべは白のまま

うがつうつつに

渦巻くしるべ、

漆黒をさす

2007/01/06 (Sat)
ユーザーID パスワード
一言コメント  


- 詩人の部屋 -