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[58401] 《─サンタは気付く─》

詩人:サトリ

聖なる夜が近付くと
彼らはみな重たい腰をあげ



準備を始める。





夢見て眠る子供達に
素敵なプレゼントを届る為に。





真っ赤な衣装に着替え
立派なあごひげを整えて

自慢のソリを掃除して
トナカイ達を連れだして





夜の仕事に向かう。





まずはこの家からだ。



『さてさて靴下は何処かな?』





しかし見当たらず
ふと机を見ると
新しいとばかりのパソコンが。



『ここはいらんか。』



悲しげに部屋を去るサンタ。





次はこの家だな。



『さてさて靴下は何処かな?』





しかしまたしても見当たらず
ふと枕元を見ると
ブランド物のバッグが。



『ここもいらんか。』



哀しげに部屋を去るサンタ。





『やっぱり今時人形は古いかのぉ。』





次の家にもその次の家にも

もちろん靴下などなく

あるのは高級そうな物ばかり。




結局@つもプレゼント出来ないまま
サンタは仕事を終えた。






サンタはふと気付く。





『そういえば去年もプレゼント出来なかったのぉ。』





悲しいとばかりにサンタの頬が光る。






そしてサンタは真っ赤な衣装を脱ぎ捨て






‥眠りに就いた。。

2006/12/25 (Mon)
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