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[93911] お別れに向かって

詩人:甘味亭 真朱麻呂


夕暮れが瞳を濡らす
涙で滲んだオレンジ色の空がぐらついて見えた
雲は薄くのびていた
こうして考えれば
人間の人生って
遠く続く一本の道のようだ
ずっとずっとドコまでも終わりなく続いてる
きっと終わりある命を悲しむためだけに
神様は僕らに
こんな切ない恋路を歩かせたんじゃない
今なら自信を持って言えるね
言えてしまえることが更に切なくさせる

気前よく返事を返したのは
偶然さ
僕らの行き着く明日はそれほどステキな日じゃない
そんなことは痛いほどわかっていて
薄暗い河川敷に二人
別々の帰り道
泣き崩れてしまいそうな気持ちをじっと堪えて
僕は歩き出す
お別れに向かって。

2007/01/17 (Wed)
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