ホーム > 詩人の部屋 > 甘味亭 真朱麻呂の部屋 > お別れに向かって

甘味亭 真朱麻呂の部屋


[302] お別れに向かって
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


夕暮れが瞳を濡らす
涙で滲んだオレンジ色の空がぐらついて見えた
雲は薄くのびていた
こうして考えれば
人間の人生って
遠く続く一本の道のようだ
ずっとずっとドコまでも終わりなく続いてる
きっと終わりある命を悲しむためだけに
神様は僕らに
こんな切ない恋路を歩かせたんじゃない
今なら自信を持って言えるね
言えてしまえることが更に切なくさせる

気前よく返事を返したのは
偶然さ
僕らの行き着く明日はそれほどステキな日じゃない
そんなことは痛いほどわかっていて
薄暗い河川敷に二人
別々の帰り道
泣き崩れてしまいそうな気持ちをじっと堪えて
僕は歩き出す
お別れに向かって。

2007/01/17 (Wed)

前頁] [甘味亭 真朱麻呂の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -