ホーム > 詩人の部屋 > 地獄椅子の部屋 > 黒い果実 > 投票

地獄椅子の部屋  〜 「黒い果実」への投 票 〜

  • 地獄椅子さんの「黒い果実」に投票します。
  • 不正防止のため投票は「詩人の部屋」の登録者のみに制限させて頂いています。
  • ユーザーIDとパスワードを入力して「投票する」をクリックしてください。

[61147] 黒い果実

詩人:地獄椅子

意識、感情、思考、自我。脳、心、魂。
モザイクの世界で、最も難解な謎は自分の奥にある。

小便臭い餓鬼が一丁前に詩もどきを書いてる。
惚れた晴れたのすったもんだのエトセトラを、称賛し合っている。

誰でも詩は書いていいのか?
誰でも表現は許されるのか?
誰でも芸術は創れるのか?
この怨念がずっと消えないように、地獄の門を叩き続けるんだ。
叩いても叩いても返事はなくても。

餓鬼すらも恋をする。
地獄の艱難辛苦に身悶えしながら。
脳内エンドルフィンの分泌がもたらす、幻覚症状を天国だと錯覚して。

さあ温かいよ。
ボードレールの華散る庭で、黒い花弁に囲まれて、浮き世の涙を流しましょう。

喩え真実に背いても。
禁忌や罪悪だとしても。
オリュンポスの神々の怒りを買っても。


嗚呼 黒い華よ。
甘い毒に麻痺する。
秘密の香気が包む。
お前って。
お前って優しいんだな。


たわわに実り、やがては落ちる、黒い果実が熟れる頃。

2005/12/27 (Tue)
ユーザーID パスワード
一言コメント  


- 詩人の部屋 -