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[194625] 雨夜空に星をみて

詩人:ひトも

そいつは真似して少し笑った。
意味など解ってないのだろう。

頭に直接語る癖。
いい加減にやめてほしい。

人が羨ましいという。
意味のわからぬ音を発して、
今夜も僕を悩ませる。

僕らは空も飛べないし、
瞬間移動もできやしない。
何がいいかと尋ねると、
ご飯をいっぱい頬張りながら
ほころぶ顔が良いという。

光合成する彼らには、
美味しいご飯は必要ない。


人が羨ましいという。
僕を怒らす音を発して、
夢でも僕を悩ませる。

僕らは食べなきゃ死んじゃうし、
食べても1000年は生きられない。
何がいいかと尋ねると、
他人のために困ったり、
涙するのが良いという。

クローン産める彼らには、
愛する誰かは必要ない。

振られた夜に夢に見る
その子をつついて首をかしげる。


そいつは真似して顔を濡らした。
その泣き顔は不細工で
僕は思わず少し笑った。

2018/07/07 (Sat)
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