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ひトもの部屋


[124] 雨夜空に星をみて
詩人:ひトも [投票][編集]

そいつは真似して少し笑った。
意味など解ってないのだろう。

頭に直接語る癖。
いい加減にやめてほしい。

人が羨ましいという。
意味のわからぬ音を発して、
今夜も僕を悩ませる。

僕らは空も飛べないし、
瞬間移動もできやしない。
何がいいかと尋ねると、
ご飯をいっぱい頬張りながら
ほころぶ顔が良いという。

光合成する彼らには、
美味しいご飯は必要ない。


人が羨ましいという。
僕を怒らす音を発して、
夢でも僕を悩ませる。

僕らは食べなきゃ死んじゃうし、
食べても1000年は生きられない。
何がいいかと尋ねると、
他人のために困ったり、
涙するのが良いという。

クローン産める彼らには、
愛する誰かは必要ない。

振られた夜に夢に見る
その子をつついて首をかしげる。


そいつは真似して顔を濡らした。
その泣き顔は不細工で
僕は思わず少し笑った。

2018/07/07 (Sat)

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