ホーム > 詩人の部屋 > 剛田奇作の部屋 > 触れられた無形 > 投票

剛田奇作の部屋  〜 「触れられた無形」への投 票 〜

  • 剛田奇作さんの「触れられた無形」に投票します。
  • 不正防止のため投票は「詩人の部屋」の登録者のみに制限させて頂いています。
  • ユーザーIDとパスワードを入力して「投票する」をクリックしてください。

[156843] 触れられた無形

詩人:剛田奇作

その悲しみに名前は無く


その傷に名前はない


題名が無くても
それは美しい、歌


声にならない祈りのような


生まれゆく者たちと


彼らの闘う理由


激痛の中でみた
夜明けは


青白いくっきりとした
建物の輪郭


動き出す生き物の影


息を飲むほど幻想的な光景だった


その感覚に名前をつけられないのは


心が生きている証


その身体で育むのは
時間でも過去でもなく


永遠の中に留まる
一瞬のあたたかい血潮


強固な記憶


美しい 美しい 美しい

愛を知らなかった者たちが


其れを、
知るということ





2010/06/08 (Tue)
ユーザーID パスワード
一言コメント  


- 詩人の部屋 -