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[25706] 後悔

詩人:黒夢

あの日、私に貴方の冗談を軽く笑い飛ばすほどの
『強さ』があったら。

そうすればきっと、今も私の隣には貴方が居た筈。

私に貴方の言葉で取り乱さないほどの
『大きな器』があったら。

今も普通に笑って寄り添っていられただろうに。
もう、涙も枯れてしまったよ。

それでも、君の姿を見れば涙が流れる。
流れる涙を、私を濡らす雨と偽って。

私を濡らす雫はきっと、『後悔』と言う名の雨。
謝罪もできずに離れた距離はもう、縮まらない。

幸せになる為に時間を掛けて積み上げたものは
ほんの一瞬で崩れ去り、私に虚無だけを残した。


今更遅いけれど、私は貴方が好きだった。

誰よりも、何よりも、どんなものよりも。

さよならは、まだ言えない。

私にとって貴方が特別じゃなくなるまで。

それまでは、貴方を好きでいたい。

でもそれじゃいけないと思ってるから

こうして雨に打たれてるんだよ。

この雨が、私から貴方を想う気持ちを流してくれるまで。

私から貴方を、奪ってくれるまで。

いつまでも、いつまでも。

2005/01/20 (Thu)
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