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高級スプーン似の部屋  〜 「ささやかな悲鳴」への投 票 〜

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[174564] ささやかな悲鳴

詩人:高級スプーン似

降り積もる
枯れ葉は土に
雪溶け
芽吹く
春のあお


あんなに愛した女の顔も
思い出せなくなった頃
内臓の隙間から
聞こえてくる囁きだけが
忘れた人を
静かに告げているけれど

面影は
埋め立てられて
姿形を変えていく
貴女の知らない
春が見える

語らう人もいない
内側からの
仄かな叫びも
聞き取れないが
まだ
感じることができるのなら

ひっそりと
生き続けているんだろう


青い春
真下に眠る
蜘蛛の子
いるか
人のくろ

2012/02/29 (Wed)
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