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[6009] 子供の頃のお話

詩人:アイカ

無愛想でした
実に可愛くなかったでしょう。

上手に甘える事が
できなかったのです

上手に笑う事も
できなかったのです


何をやってらっしゃる方なの?
聞かれても困ります。
五才の時
あの白い家を三人で出て来たので
あの男の顔は覚えてはないのです。

特別恋しいとも思わなかったのです。

無表情で
無感情な子供でした


たのしいってなぁに?
うれしいってなぁに?

特別お腹は減りませんでした。
痩せて逝く腕を見て
母は泣いたのです。
兄は怒ったのです。


たのしいってなぁに?
うれしいってなぁに?

かなしいってなぁに?
おとうさんって
………なぁに?

2003/11/19 (Wed)
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