詩人:アイカ | [投票][得票][編集] |
無愛想でした
実に可愛くなかったでしょう。
上手に甘える事が
できなかったのです
上手に笑う事も
できなかったのです
何をやってらっしゃる方なの?
聞かれても困ります。
五才の時
あの白い家を三人で出て来たので
あの男の顔は覚えてはないのです。
特別恋しいとも思わなかったのです。
無表情で
無感情な子供でした
たのしいってなぁに?
うれしいってなぁに?
特別お腹は減りませんでした。
痩せて逝く腕を見て
母は泣いたのです。
兄は怒ったのです。
たのしいってなぁに?
うれしいってなぁに?
かなしいってなぁに?
おとうさんって
………なぁに?