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山鳩の部屋  〜 投稿順表示 〜


[11] 夏が通り過ぎてゆく
詩人:山鳩 [投票][編集]

夕暮れの空を見つめて

翳り行くこの部屋でひとり

ただ救われるのは

君の決心が僕を悟らせたこと

途切れた愛にすがりつき

心の弱さに埋もれてしまう

無言のままに去りゆく勇気

自由になること

君はそれを教えてくれた

明日の朝

君はいつものように出てゆく

昨日に背を向け振り返らずに

苦しみの涙はもういらない

安らぎが生まれ

ささやかな自信を感じながら

夏が通り過ぎてゆく

2006/07/19 (Wed)

[12] 天の川
詩人:山鳩 [投票][編集]

ゆらりゆらり揺れる
笹の葉に吊られた短冊の
願いは天まで届けば
ひとすじのながれ星

君は浴衣の袖を持ち上げ
川面にそっと手をかざす
水に触れた指先
やわらかなその仕草に
君への愛しさ溢れる

不安な気持ちもう抱かないで
やがてきっと来るそう信じた
あの頃をもう一度思い出して
想い育んだ願いはひとつ
ふたりの絆は永遠に

もう繰り返さない
過ぎ去った悲しみは
この川の流れに

天の川ふりそそぐ
空を見上げ
いつまでも君を守ってゆくこと
こころに決めた思いを
今あの空にゆだねる

2006/07/21 (Fri)

[13] 夏の彗星
詩人:山鳩 [投票][編集]

いつの間にか会話がとぎれ
君は窓の外を見つめ
何か思いにふける

このまま何処までも遥か遠くへ
車を走らせ風を切る
月のひかりが車内に入り込む
君の横顔ほのかに照らされ
微かにささやく唇を探る

何気ない一言に傷つき
笑顔で隠したあの泪
もうこれ以上うそはつけない

ふたりだけの時間は永遠の物語
たぐいなき愛の証を
君のこころに刻もう

窓を開ければさわやかな風
君の髪がゆれる
聞こえてきそうな星空に
淡く伸びる彗星のしずく

きらきらと煌く葉山の灯り
星降る夜にはこのまま
夜明けまで駆け抜ける愛のdrive

やっと見つけた二人の夢は
もう失うこともない

不安な気持ちはこの瞬間に
あの星のチリと化してしまえば

2006/07/21 (Fri)

[15] 蝉の抜殻
詩人:山鳩 [投票][編集]

時は止まり明日もない


色もなく音もなく


錆びた針は身じろぎもせず


あの日の時を指したまま


こころの拠所を無くし


悲しみだけが置き去りに


失われた時は戻らず


私のこころ


動かない蝉の抜殻のように


ただ一点をみつめる

2006/07/22 (Sat)

[16] 雲と野良犬
詩人:山鳩 [投票][編集]

風に流されて行く雲

風に吹かれるままに西から東へ

追い立てられているように

主体性のなく漂うように見える雲

でも雲は自然の摂理を受け入れ

雲は流されたくて流されている

道端ですれ違う野良犬

野良犬は餌を捜し求め歩き回る

野良犬は野良犬で在りたい

だから不要な行動をとる事もない

あの雲も然り この野良犬も然り

皆それぞれの意思がありそうなり得ている

それが必然なのだろう

雲は雲であるように

野良犬は野良犬であるように

私は私でなければならない

2006/07/28 (Fri)

[17] 深憂
詩人:山鳩 [投票][編集]

気付かぬうちに君は

驚くほど懊悩するくらい

悉皆大人になり

私だけが取り残されてしまう

やがて私に厭きてしまい

君が遠く遠くに

手の届かぬ世界へ行ってしまう

そんな寂寥の感に苛まれる

愛しさに溢れる君

揺らぐ事のない君への

想いと裏腹に

それを上回る愁然たる揣摩が

耐えきれないほどの心掛かりとともに

私の肩に伸しかかり

斜陽が鬱ぐ横顔赤く染める

2006/07/29 (Sat)

[18] 砂漠の記憶
詩人:山鳩 [投票][編集]

吹きすさぶ砂漠の風に


大切な君の記憶が削り取られてゆく


君のしなやかな髪


君の澄んだ黒い瞳


君の艶やかな肌


君の濡れたような唇


君の冷たく柔らかな指先


君が私にくれた言葉


君の偽りのない優しさ


何もかもが


無情に容赦なく乾いた砂漠を吹き荒れ


黄色い砂粒が風紋となり


硬く握り締めたこの手から奪ってゆく

2006/07/31 (Mon)

[19] ひとしずく
詩人:山鳩 [投票][編集]

あめのふるひ


しろのぱらそるくるくると


きみはふりかえる


そらをみあげて


てんからひとつふたつ


あまつぶがきみのかたにあたり


ぱっとはじけてとびちった


しあわせのしずく


よせあつめててのひらに


こぼれおちないようにそっと


このままきみとゆらしていたい

2006/08/03 (Thu)

[20] 再会への贈り物
詩人:山鳩 [投票][編集]

これが最後ではないと思っているけど
なんかしっくりこなくて
少し臆病になりすぎている

だからここで子供のように
指切りをしよう
そうでもしないと落ち着かなくて

君のことすべてを解っているから
誤魔化しの言葉を言ってるんじゃない
この約束必ず果たせる気がする

淋しさに耐えかねて
身体が凍えるように息すらできない
そんな時は君の名を呼べばいい

月のない暗闇の夜は君を想い
逢えない時間が止め処なく流れても
僕はずっと君の隣に居る
それを覚えていてほしい

やがて再会の時がきて
今とは違う僕の風采に
君はきっと立ち止まってくれる

だからこの誓いを
再会のふたりへの贈り物のしよう

2006/08/06 (Sun)

[21] 「夏の終わり」を聴きながら
詩人:山鳩 [投票][編集]

いつものようにきつく君を抱きしめる
だけど何かが違う
君の鼓動が伝わらない

少し無口になりすぎて
君の背中にまわしたこの手
そっと力を抜く

潤んだ君の瞳の奥に
か細く呟くような揺らめきを感じる

そうだね僕の身勝手が
君を悲しませるだけだった
それを少しも気づかずに・・・

愛する気持ちは変わりなくても
愛し方を間違えてるのかもしれない

きみのこころが微かに動いている

「でも あなたが私を愛したように
 誰かをあなたが愛しているとしたら
 ああ 時はさらさら流れているよ・・・」

君はプロセスは必要ではなかった
本当は結果がほしかった
その答えをこころから望んでいた

出会った頃がまぶしく羨ましく
愛のすれ違いが淡い記憶を消し去る

「あの頃のこと今では すてきにみえる
 そっとそのままで かすかにかがやくべきもの
 決してもういちど この手で触れてはいけないもの・・・」

今静かに夏が通り過ぎてゆく
もう一度やり直せたら
もう一度君に逢いたい・・

2006/08/07 (Mon)
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