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黒夢の部屋  〜 投稿順表示 〜


[113] 過ぎた時間に
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故意に無機質な日々を重ねて。


君と過ごした日々を


確かに在ったものとして記憶に刻もうとする僕を


人は笑うだろうか。


時間を無駄にしていると、叱るだろうか。




今を大事に生きろと


過ぎた時間はもう戻ってこないと


そんな簡単なこと僕自身がよく知っている。


それでも


割り切れるわけがない。




だから僕は


君が無い今を色無き世界にして


君が居た過去を鮮やかな色で染め続ける。


それが全く意味を成さないことだとしても


僕は記憶の中で時間を遡り


君に会いに行く。




最後に行き着く先に、変わらない君がいれば


きっと僕はあまりにも簡単に


今を捨ててしまえるだろう。

2005/05/15 (Sun)

[114] 逃避
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涙を流すほど悔しい夜も。


空を真似た狭い天井に伸ばした手も。


君の頬を伝った涙も。


それを拭ったこの指も。


全てが過去に消えてゆくけれど。





僕等には生きていく上で背負うリスクがある。


それはきっと、忘れること。


どれほどに大切なものでも


僕等はいつかその存在を忘れてしまうだろう。


記憶の片隅にその残像を鮮やかに残して。





あの日の僕を形成していた強く脆い想いが


きっと今の僕を迷わせる。


誰かに焦がれること。


誰かを想うこと。


きっといつの日も僕は繰り返すだろう。






消えゆく過去は未来に


小さな鈍い痛みだけを預けて。







消えていく今。


それでも見えない明日。


刹那のこの想いを ただ 抱きしめていたい。

2005/05/18 (Wed)

[115] 暗い感情
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目の前にいる家族を
殴り飛ばしたくなった。


片付けることなく溜まっていた本の山を
崩したくなった。


どうでもいい事に酷く苛つくんだ。





負の思いに支配されたこの眸を映す鏡を
割ってしまいたい。


意味も無く身体を傷つけてしまいたい。


俺を非難する声を掻き消す為に流す
大音量の音の洪水。


そこに 癒しも安堵もありはしないさ。


唯、虚しくこの心を乱すだけ。


唯、沸き上がる激情を抑える術にすぎないよ。




取り乱すわけにはいかないんだ。


俺の精神を正常の範囲に保っているのは


情けないことにやたらと高いプライド。


蜘蛛の糸の様な 細い 細い 理性。




もう少ししたらいつも通りに笑えるようになるさ。


こんな思いは一時的なものだから。


心の中でそんな馬鹿な自分を嘲笑うんだ。




もう俺は二度と脱出できないくらいの


深く 暗い 繰り返しばかりの


複雑な輪の中に入ってしまっている。

2005/05/20 (Fri)

[116] 両手
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僕は何も持っていない。


君を守る力も


君を幸せにする権力も財産も。


それでも


君は言ってくれた。


この手が何よりも温かいと。





気の利いた言葉が無い代わり


僕はこの両手で


ありったけの温もりを君に伝えよう。

2005/05/24 (Tue)

[117] 離れた場所から
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『好きです』

口にするだけで、まだ胸が痛む。



思い出だって関係だって

会えなくなったと知った時、忘れたつもりでいた。



人伝に話を聞くだけで、その名を口にするだけで

蘇る、懐かしい思い出。

脳裏をよぎる、愛しい面影。



『元気ですか?』

『新しい生活はどうですか?』

『まだ私の事、覚えてくれていますか?』



忘れたつもりで蓋をした、哀しく安堵する想い。



想うだけで満たされていたあの日。

話をしただけで喜んだあの時。



今は互いの距離がどれだけ遠いかさえも

分からなくなってしまった。

募る想いにひたすら気付かないフリをしている。



怖いから。

隠した想いに気づいてしまうのが。

隠し続けたい。



駄目になってしまいそうなんだ。

このまま君を忘れたフリを続けたら。

君に好きだと伝えたい。




消える事ない想いを消そうとする心と


それを拒もうとする、矛盾した心。




思い出の中の君の笑顔でさえ

    複雑な心情に邪魔されて

        ぼやけて見えるよ。

2005/05/28 (Sat)

[118] 海に還る日
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揺れる意識。

頭が考えることを拒否する。

耳に届く穏やかな波の音。

このまま目を閉じれば、君が見えるかもしれない。





水というガラスを透して見た、歪んだ太陽。

零れ落ちていく水を、この想いと共に

すくい上げることができたら。

流れるままに、波に身を委ねていれば

君の元に辿り着くだろうか。





命の還る場所と言われるその場所に

僕も

長く短い『生』を全うした後

還って来たい。

そして

ようやく君の手を掴むんだ。





全ての命が還ってくるその限り無い海原で

僕等が

僕と君の魂が

もう一度、出逢えることを

切に願う。

2005/05/31 (Tue)

[119] 夜を愛す
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星が囁く、声が消える。

夜は続く、月が笑う。




闇に手を伸ばせば

僕は音もなく消えていく。

少しでも此処に在ると言いたくて

僕は歌う。




誰かに届けようとは思わない。

少しだけでいい。

少しだけ音の無い闇の中に

この声を響かせてみたいだけ。




声が生まれる、星が消える。

太陽が輝く、朝が始まる。




また、夜が訪れるまで

僕は眠る。



僕は夜を愛す。

そして

僕は夜の闇の中で、歌い続ける。

2005/06/16 (Thu)

[120] 追い風
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風が吹いた。


僕の背中を強く押す。


耳に届いた声。


その唇がつむぐ言の葉。


僕にだけ吹くその風はきっと。


風に身をゆだねる。


風に声を重ねて。


遠く

そして、誰よりも近い場所で笑う君に。


『ありがとう』と。


せめてこの言葉だけ


伝われば良い。

2005/06/20 (Mon)

[121] 隠したまま
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ホントは、本当は



伝えたい想いで溢れていたよ。



ただ、捨てたくない言葉がたくさんあったよ。



それでも、全部隠して私は笑うよ。



きっと、これからも私を苦しめるだろうね。



胸を締め付ける理由なんてすぐ解るよ。



出かけた言葉を必死になって抑えたあの日。



持っているものなんて何一つ無いよ。



無いはずだから、涙は流さない。



何も知らないフリをして



時間だけが私を傷つける中で



心の伴わない笑顔で貴方と笑うよ。



私は、自分が信じた想いを裏切った。

2005/06/21 (Tue)

[122] 君だから
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聞きたくない言葉なら
幼い子供のように耳を塞げば良い。


それでも
その声が貴方だから。


貴方の言葉は優しいものと信じていたから


私は何の躊躇いもなく


貴方からの別れの言葉をすんなりと


耳に入れていた。

2005/06/26 (Sun)
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