僕がいけなかった


そんなのは

分かってるけど


でも

本当に 本当に

君が好きだから


簡単に

別れようとか

やり直そうとか


言って欲しくなかった

君が赤と言えば

僕は青と言う



君がココアと言えば

僕はほうじ茶と言う



こんな感じだったよね




せめて

君が赤と言ったら

僕はピンクと言い



君がココアと言えば

僕はカフェラテと
言っていれば



まだ未来は違ったのかな



コーヒーとミルクに

なれたら良かったのに




今の僕らは
新幹線の１号車と
最後尾車両



お互い別の方向を

向いたまま



ふたつでひとつの

お箸になれたらいいのに

今日は日曜日だってのに
出勤だよ

一週間の疲れも
とれやしない


やや混雑気味の急行電車

座りたくって
座席の前へと入り込む


重い荷物で両手ふさがり
人込みに八方ふさがり


つり革にもつかまれない


ちょっとした揺れにも
バランス崩して
隣のおじさんの足
ヒールで踏んで

どうもすみません


捕まる場所がなくって
ぐらぐらふらふら


あーあ

なんだかアタシの
心みたいね



君と別れたあの日

始発駅なのかな
終着駅なのかな


始発駅だとしたら

終着駅はあるのかな


山手線みたい
同じところを

ぐるぐる ぐるぐる


各駅停車したって
君ほど素敵なとこには
まだ降りれなくて


ホームに流れる
発車のメロディーも
エンドレスリピート


終点まで先着する
特急に乗り換えたいのに
時間が合わないの



苦しくて

せつなくて

愛おしくて


アタシはもう

脱線しそうなの

そうだよ


明日も あさっても

仕事だよ



でも 今日も


君を想って


眠れないんだ

君が好きで

君が好きで



恋人じゃないけど

恋人になれないけど



君はアタシを

アタシも君を



欲しがって

求め合うから



曖昧な関係でしかなくて



君は気まぐれだから

ときどき来る連絡が

本当に嬉しいんだ



今はまだ

待つことしかできなくて



せっかちなアタシは

返事をすぐに求めるけど


でもそれじゃあ

君は振り向かないから



やっぱり今はまだ

待つことしかできないね

ごめん忙しいんだ



そうメールした君なのに



駐車場には
車がなかったよ




今はもう
恋人じゃないのに


胸が苦しいよ

君を突き放した

アタシだけど



まだアタシを

想ってくれてるのかな？



アタシはまだ

君を想っています



きっとこれは

ずっとずっと

変わらないでしょう




けれど

２人また寄り添うことは

ないかもしれない

他の人が
いるわけじゃないのよ


じゃあなんで？

とメールの返信


そうやって言う君の
子犬のようなその顔が

見なくたって
分かっちゃうんだ



でもね

ごめんね


「まだ戻れない」



もしかしたら

「もう戻れない」

かもしれない

君は笑っている方が

ステキだよ



君がそう言ったから

いつも笑顔で

いようと決めたの



でも笑えないよ



君からの返信が

こないときだけは

好きなだけじゃ

ダメなこともある


ものすごく

大好きで


好きだから大丈夫


そう思ってたけど



それだけじゃダメだって

思ってしまったの