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トケルネコの部屋  〜 投稿順表示 〜


[158] SPITEFUL WINGS
詩人:トケルネコ [投票][編集]



溢れる残尿感……


dancer D「まだ不快の尾根に人参たちの首が転がっていたって
俺が毛布を燃やす手を止める理由はない。
子供たちが蒸し風呂の中で折り重なり終日歌うように
オマエはオマエの鋼を振るわせてくれ」

軟骨しゃぶる難破船の女
『これじゃまるでくじ引き用のコフィンよ!!』

dancer D「真夏の白い砂埃に真っ黒な肺が転がっていたって
俺が毛布を燃やす手を切り落とす理由はない。
中東のゴタゴタが振り切れたって、自殺したロックスターや死んだ犬に祈っても
オマエはオマエの鋼と沈めばいい」

愛と死でトッピングされた脳
『これが夢か幻かって?ならアソコまで飛んでみな』

もうすぐ死者の行列が途切れる もうそこまで最後尾は来ている
五万と体感した境界に鋼の扉が落ちる
まだ闇に映るスクリーンで歌う儚い少年に憧れている……

羽のない牛は 反芻する
羽のない剣は 切断する
羽を貪った蜘蛛たちは・・・やがて青白い羽を生やす

羽のない牛は 反芻する
羽のない剣は 切断する
羽を授かった蜘蛛たちは・・・やがて赤黒い肉欲の旗掲げ、アソコまで

飛び立つんだ!!

鼓動打つ夜明けの葉脈透かして

飛び墜ちるんだ!!



「Are you ready?」



2010/03/08 (Mon)

[159] 樹と貝
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水死したのよ

ポーラ、あの子は七つで私はまだ十だった

誰もいない庭で

静かな午後に

ホースの水溜まりが黄金色に輝いていた

ポーラ、ポーラ、ポーラ、

私達は双子のように繋がっていた

心の底の 隅っこに隠した本当の心臓を共有していた

ポーラ、あの子は死んだ

裸のまま、俯せに髪を乱して

神様は何故あの輝く日溜まりの庭にいなかったの?

神様は歌うことをやめた小鳥しか愛せないというの?

おぉポーラ、ポーラ、小麦色の頬のポーラ、

あの子の目はもうゆっくりとしか動けないけど

私には分かっている 私が彼女の目であり耳であり、拙い舌だから

あの子は空に戻りたいと 夜毎作り物の羽を探している

ポーラは朝の空気が好きだった

ポーラは母の歌うエーデルワイスが好きだった

ポーラは道行く人々に笑いかけるのが大好きだった

そのポーラはあの日に死んだ

あの静かな午後に

ホースは小さなプールに繋がり

彼女は泳ぎ疲れてしまった

あの子はまだ七つで、海の底に潜ってしまったのよ



2010/03/01 (Mon)

[160] ‐N‐
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悲しい夜は何処へでもない声を聞く
左の手の平にイチジクの葩を載せてみる
悲しい声は何処へともなく空に還る
満開の枝の下 ただ月を眺める

あなたはもうここへは来ない
あの子はもう ネムノキの奏べに呼ばれてしまった

不器用な椅子は座ることを許さず
見境もない心を腫らすことになる
雲は隠れ ムネの淡い地層に沈み
太古の化石に花がひらく

愛をください
流すべきものを知ったなら

罰をください
言葉では届かない由々の地平へ

識をください
原石の砂浜の静謐を辿って

満開の燈ごしに街を綾取る電線
あなたはもうここには居ない
あの子はもう ネムノキの風にさらわれてしまった



2010/04/08 (Thu)

[161] ケミカルの方舟
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離昇 3パーセクの怪鳥 璃の森の遊戯
眼底干上がらす 胎蔵の機知
アスタリスク培養 万葉のプールに空は墜えた
アドニスの胸は磁器の怨眉 女と眼のリキュールで さぁ、溺れよう

それは一文字の過渡 月満たすダークマター
先鋭の鬼門 アドケナキ詩文の麗句

流れる そして流れる 像つづら折る高軌道プロミネンス
影 それはまた景 廃墟飾る遺体のオブジェ

僕はまだ必要を知らない
彼女は物腰で笑う 紫煙の斜なき陰陽で

未来はこのインデックスに捜そうか
化わることなき逢瀬の雨に、果てに

夜はその猛禽の爪で触れようか
融ける睡なき 胸線のベルモット 夢見


2章


二人


 永続だけ  


       閲そう




2010/04/08 (Thu)

[162] 大繁盛の唄
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さぁ来い 今来い こっちゃ来い
すぐ来い ここ来い 入って来い

安いし旨いし素早いし
酸いも甘いもタンとある
万問屋の味商い 精を尽くした客商売
そんな弁当未練がないなら
トンボ返りに暖簾をくぐれぃ

さぁ来い 客来い やって来い
みな来い 物乞い オトトイ来い

心尽くしの味尽くし 贅を凝らした舌づつみ
打ってちょーだい 叩いてなんぼ
腹が出るまで 食べてけ大臣

悲しいことがあったなら 欠けた月でも満たしましょ
おつらい言葉を浴びたなら おつまみ片手に酒浴びょ
あんたそんなに落ち込まないで 未来暗いと言う前に
味蕾くらいは贅沢させねぃ

さぁさ繁盛 大興隆
左ウチワじゃ物足りぬ
コップ一杯金粉詰めて 塩のかわりに撒きまひょか

招き猫すら 逃げ惑えっっ 客の行き足ハイテンション
空いた惚れたの胃腸に染みよ 酒池肉鱗のアジテーション!





だぐぅぅん



2010/07/09 (Fri)

[163] 南十字星
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ワイン片手に傅く事だって 隠した指先を立てる事だって、何だっていい
それは頭で分かったつもりの蜃気楼の話

おとつい 子供は逆らえない言葉を識った
母は父に息子の心臓を食卓に並べた
あいつは裏切りで有名になりたかっただけ
ジュダは背く事で果たされない約束を満たした

メドのたたないペシミスト 角の立たないインク瓶でも呷って
傷ついたウィット飛ばしてくれ

病める炎は12月の夜空に吸い込まれ
紅い海底はその乾いた瞳を上げ 風を眺めた

おとつい 子供は逆うことしか知らなかった
塩とコーヒーの食卓で膝を抱えていた
あの子は溺れることで証明したかっただけ
マリアは許される事など望んではいなかった
それは躯で贖うホンモノの痛み

ゴモラの男達は炎に焼かれ死んだんじゃなく
自ら氷のような鞭に縛られ 凍えて滅んだんだと

おとつい 世界は祈ることを覚えた
父は息子の心臓を刻んで窯にくべた
あの子はもう待てないと 夢の中で笑うように泣いていた
犬の舌はいつまでもいつまでも乾いていた・・・

その日、彼は抗う振りを止めた



2010/04/08 (Thu)

[164] URoBoRoS
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木の葉の汚らしさ
俯いた者から死が訪れる
誰も飛び降りるコトバを待っている
一億から削られてゆく人々
影は死ねばいいと言った
あの子は死なないでと呟いた
俺は黙ってドアを溶接していた
そして人々の群れは真ん中から割れ
一人、また一人と中央を笑いながら走り・・落ちていった
歌は途切れた 誰の手にも人差し指しかなかった

キザシを吸うもの それを人々はドラゴンと呼んだ
少女は手首から砕かれてしまった
友は頭から呑まれてしまった
母は、自らを風呂場で焼いていた
俺は笑いながら地球儀を落とした
真ん中から割れたそこから、黒い吐息が溢れだした
浄化の炎は誰からも歓迎されていた
あの子は真っ先に飛び込んだ
俺も走りだした 風がまた晴れやかに歌いだした
その手にはナイフすら握られていなかった



2010/04/05 (Mon)

[165] 倒錯狂サルべージ/百日紅の糞
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ものごっつ幻聴 リストラ屁をこいた 漁獲量太平楽之大凶殺
新陳代謝のモーリスブラウン ヒマ人ロマ人泣きのゴスペル ガラガラドン
解す クロケットサーキット七日七晩ア●メ汁煮込め
イヤよイヤよも俺の射程 アランドロンとフジツボがいっぱい
War 見よう見真似 ハッテン場 掘って掘られて かなりイク
Ask デオドラント へっちゃけ コースアウトで かなりイク

ボクはあの子と踊りたい
あの子はボクを犯したい
ネコをあの子と探したい
あの子はボクをガン見中

じゃとうさんの手引きで近所にアジアン飯店多数開店
さっそく味見してみるも、みるまに蜘蛛の子散らして閉店
一時期200人まで増えた反日人も今3人 チンさん、ヨーさん、ケチャン・パク君
そこここにチャーハンの傷跡が増えて
僕はもうラーメン道にはうんざりだ
シューマイ臭もいや粘粘
『夏場の麻婆豆腐には顕らかな自意識が在る』

そして誰もいなくなった…
みんな果てしなく上を目指し
みなことごとく都会の闇に堕ちていった
ハッテン場にもネコ一匹いなくて
あの子はパクを汚してしもうた

母さん!それがワタシを産んだ理由?究極の自虐プレイの果てに
妖しい波止場に赴いて 見知らぬ少年とまぐわって
父の名はケチャン!? だから…アンニョンね。これがチェジウなハルモニね。
分かるわオムニ



2010/04/08 (Thu)

[166] 
詩人:トケルネコ [投票][編集]

へんたいキノコを食べたなら
そのへんたいキノコを食べたなら、もう
エグい事になりまっへ

少女だろうと、オカマだろうと、ピノキオだろうと
へんたいキノコを食べたら、もう一瞬で
少女はニョショウに、オカマはオカンに、ピノキオは清春に
マバタキほどの三段論法で…変調す

誰にも気付かれない夜の路地裏で、片付かない台所の隅で、井戸の底で
青年は足臭マンに、主婦は中年ナイフに、ゴスロリは鉄女に
そらもう一瞬で、一瞬で、

誰もが語るミシシッピの熱い夏で、湯川専務の自室で、パンのぺこついたハラワタで
黒人は国民に、老人はBOKE専に、腐るジャムは猛るシヴァ神に

そのへんたいキノコを食べたなら ―

2010/04/02 (Fri)

[167] 昼ダイコンと夜ダイコン
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ベッドシーンはいらないから
ブラジャー付けっぱなしとかありえないから
結局にくい所でフェードアウトするのなら
いっそ
あの悪役がなだれ込んでほしい

金髪美女だって、二枚目ヒーロゥだって何だって
コマーシャルごと吹っ飛ばしてほしい

蟹ミソ買ってほしい

牛スジ煮込んでほしい

パラボラアンテナ代える前に 地デジに対応してほしい

固定観念を風呂敷に包んでほしい

その形をじっくり見てほしい

そして取りあえず、鼻糞ほじってほしい

ベッドシーンはいらないから
乳首の隠し具合が巧みすぎるから
ラストシーンもいらないから
結局予定調和にぬるぬるキッスでフェードアウトするくらいなら
いっそ
あの悪役が復活して全てを蹴飛ばしてほしい

ロバ顔のジュリロバだって、ハンサムクルーズだって何だって
クレジットごと肥溜めに背負い投げてほしい


2010/04/02 (Fri)
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