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チェシャ猫の部屋  〜 投稿順表示 〜


[183] 御伽の国で麻薬に溺れたお姫様
詩人:チェシャ猫 [投票][編集]

生まれた瞬間から観られる為に生きているのあたし
ありふれた結末の物語に添えられて
ありふれた王子様に微笑んでいるわ
世界中の女の子が憧れ妬み
気安くその名を呼んでいるの


誰の為に生きているの何の為に働いているの??
目の覚めるような美男子王子様も
毎日見せられていたら若干胸焼け気味だわ

毎晩舞台に立たされるこっちの身にもなってよ
ページが捲られる一瞬でメイクを整えて
今日も優しく微笑っているの


あたしが稼いだお金は何処に消えているの
24時間不眠不休で働いて使う暇など無いのだけれど
勝手にストラップにするのは止めて
携帯の横にぷらぷら提げられて女子高生の長話なんて聞きたくないの
勝手に着包みにしないでよ
あたしはそんなに寸胴じゃない


こんなにも辛い仕事を
辞めたくても辞められないのは麻薬のせいよ
繰り返し訪れる快感に身を委ね
あたしはとっくに中毒者

こんなにもありふれた御伽噺で
どうしてそんなに無邪気に微笑えるの
あんた達が口を揃えて呟くめでたしめでたしの言葉と笑顔を求めて
気付けばまた舞台に立ってしまっているじゃない


繰り返す同じ日常には飽き飽きだけれど
あたしが幸せなフリすることで名前も知らない何処かの誰かが幸せになれるのなら
うそ臭い演技も悪くはないわ

2007/09/26 (Wed)

[184] 剥想哀歌〜褪せぬ彩の或る場所〜
詩人:チェシャ猫 [投票][編集]

僕が抱きしめた震えるその肩を
ねえ今 誰に委ねているの・・・



彩或るもの全てが少しずつ褪せていくこの世界に
変わらぬものなど無いと知っていた
剥がれる様に消えていく想いから眼を逸らしながら
永遠を何処に求めてた?

咲き乱れていた筈の稚拙な祈り
唯伸ばした手に掴んでいたかったのは
幾年先迄も変わらぬ笑顔
終わりを告げる最後の一片が散り落ちても
未だ花弁を捜してた


嗤って 嗤って 嗤って・・・・
行き場を失くした心が哀しみに溺れないように
嘲って 嘲って 嘲って・・・・
感情まで麻痺して哀しみも死んでしまう程に


輪郭あるものすら移ろいでいくこの世界に
終わらぬものなど無いと知っていた
刻み付けるように綴られてゆく記憶に背を向けて
理想を何処に求めてた?



僕と重ねた震えるその唇を
ねえ今 誰と重ねているの・・・



p.s.
心から愛した貴方に捧げる、永遠に届くことは無いラブレターです。今貴方の手を握っているその手が、今度こそ貴方を幸せにしてくれるよう祈っています。  

  だからほら
        笑って 笑って 笑って・・・

2007/10/01 (Mon)

[185] 月に唄うくじら
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僕は唄っているよ
想いも届かぬ程に遠くに離れても
貴方にだけは聞こえる声で・・・

暗い海の中で一人
孤独を吼えても響かぬ世界
群れては過ぎ去っていく輪郭の違う他人に
憧れ僕は泣いていた



見付けて 早く見付けて
誰かの灯りでしか存在を証明出来ない月に
重なり自我が溶けてゆく前に

壊して ・・・壊れて
独りを恐れていることすら叫べぬ臆病な心が
消えぬ痛みを感じるその前に







僕は泣いているよ
願いも届かぬ程遠く離れた片隅
貴方にすら聞こえぬ声で・・・




2007/11/11 (Sun)

[186] 君の為にこそ僕は逝く
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この命が君の幸せを守るなら
迷わず僕は散り逝こう・・・・



右手に握り締めた悲しみの産物
引き金に手をかけてまた心を殺す
この手で奪う命の代わりに守れる命があるから
涙を薬莢に変えて僕は笑う


命の意味すら曖昧に堕ちてゆく場所に立ち
降り続く赤い雨の終わりを信じている
無理やり掲げさせられた旗に誓いを立てて
僕は命を棄てに逝く
顔も見たことの無い天の為にと叫ばされ
僕は命を棄てに逝く



  この手で終わらせる人生の代わりに
  この手で守る人生が有るのなら
  この手で壊す世界の代わりに
  この手で創る世界が在るのなら




鉛を吐き出す船への片道切符を握り締め
哀しいほどに青い空へと舞い上がる
二度とは戻れぬ場所で生きる君の為に
僕はこの身を弾丸に変えよう



命すらも兵器になって堕ちてゆく場所に立ち
哀しみで曇った世界の向こうを夢見てる
例え其処に僕の居場所は無くても
貴方の幸せを描いてる







この命が君の笑顔を守るなら
笑って僕は散り逝こう

この命が君の幸せを守るなら
迷わず僕は散り逝こう・・・・・




   ps若き命を散らしていった先人に捧ぐ






2007/11/15 (Thu)

[187] 月に怯える兎
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こんなにも孤独な星の隅で
こんなにも孤独な作業を繰り返す
見とれて微笑む人々の
漏らす声さえ届かない・・・・・・


退屈な日常を埋める為の
暇つぶしの一つとして生み落とされた
月が美しく映える頃
擦り切れた掌に杵を握る

気ままに描かれ忘れられ
孤独な兎は消えていく?

寂しさで死ねたら楽なのに
唯の一人も月に思いを馳せなくなるまで
僕は孤独の杵を振る


気ままに造られ捨てられて
月の兎は死んでゆく?

寂しさで死ねたら楽なのに
今日も独りで杵を振る


2008/09/17 (Wed)

[188] 彷徨い人〜鎮魂歌〜
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身体が朽ちて灰になっても
心だけが未だ彷徨っているの
触れることは叶わず
呼ぶ声すらも届かず
貴方の傍で狂ってゆくわ・・・・・・


零れた涙も
私を求めて手探り繰り返すその腕も
何れ私を忘れて遠ざかってゆくの??

哀しみに暮れる貴方の頬に
微笑みが戻る日など見たくは無いのに


貴方の中で消えゆく私の輪郭を見届けることが
未練を残した罪と罰か
眠りすらも訪れぬ半透明の世界で
貴方の名前を呼んでいる


呼ぶ声さえも温度を失くす不確かな輪郭で
途絶えぬ記憶を求めているの・・・・・・




2008/09/18 (Thu)

[189] 左利きの目を持つ猫
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薄汚れた猫が歩いてく
尻尾を立てて歩いてく

ほんの少し指でつつけば崩れる世界の端を
何食わぬ顔で歩いてく



薄闇被さる路地裏から
片目で見た世界には何が映ったのか
年代物の交差点が吐き出す
代わり映えの無い人の群れに
溜息一つ捨てて街を抜け出した


日に日に現実味の薄れていく退屈な空を
逆立ちして覗いたら明日が見えた

叩けばカラカラと音がしそうな空っぽの脳みそに血を巡らせて呼吸を止めたら
少しだけ世界が色付いた



薄闇犇く路地裏で
左利きの目が見た世界には何が映ったのか
狂った歯車が用意した
溜息一つで飛んで行く二束三文の舞台装置を
吹き消し街を抜け出した


左利きの目が見た薄っぺらな世界を盗んで
東の門から逃げ出した・・・・・・

2008/09/18 (Thu)

[190] 一秒先の世界
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一秒先の世界を信じて
僕は唄っているよ
足元さえ照らせぬ小さな小さな灯りが
君の涙で消えて失くなったとしても・・・・・・


握れば崩れて消えそうな指先を
抱き締めたら零れて溶けそうなその声を


眼を背けることで保っていた曖昧な距離を
縮めることで描こうとした君の一秒先の世界は
その想いとどれくらいすれ違っていたかな??



求められる事が恐かった
愛されることを恐れてた
今頃になって失った世界に気付いた僕を蔑んでくれ


君は今微笑っているかな?
他の誰かの腕に抱かれて眠っているかな?
僕の事を忘れているかな?


一秒先の世界の僕が今と大差無いとしても
一秒先の世界の君は微笑み増していて


一秒先の君の世界に僕の居場所が無いとしても
一秒先の僕の世界に思い出だけは残していて





君は今微笑っているかな?
一秒先の僕は今と大差無いとしても
一秒先の君は微笑み増していて・・・・・・

2008/10/02 (Thu)

[191] 汚れた世界に残る失くした誓い
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二人絡まり合って離れぬようにと
紅い鎖で縛り付けた左手と右手は
何時の間に別々の温もりを感じているの??
半径10cmの世界を抜け出した視線は
今何に見とれているの??


懐かしさよりも痛みに心奪われ
気の利いた台詞も紡げない
壊れて置き去りにしていた時計を
無理矢理蹴り起こした何処かの暇人が
舌触りの悪い傷に涎を垂らしている


想いが時間を越えて
積み重ねた言い訳が意味を失くしたとしても
君の左手に映る趣味の悪い指輪が目障りで
唇奪えない

記憶が倫理を覆い隠して
繰り返した後悔を呼び起こしたとしても
君の瞳が映す趣味の悪い面影が邪魔で
身体重ねられない


二人溶け合って千切れぬようにと
紅い糸で縫い付けた左眼と右眼は
何時の間に別々の世界を覗いているの??
半径10cmの世界を滑り落ちた誓いは
今誰と交わされているの??



世界が時間を忘れて
縛り付けた左手と右手の名残りを浮き彫りにしたとしても
君の左手に映る趣味の悪い指輪が目障りで
唇奪えない


君の瞳が映す趣味の悪い面影が邪魔で
過ち求められない・・・・

2008/10/13 (Mon)

[192] 宗教家の貴方も左利きの貴方も
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僕たちは踊るのさ
両腕掲げて腰振って
呆れるくらいに陽気なステップを刻むのさ

自殺願望を抱える貴方も
先が見えないと俯く貴方も

辛い時に辛い顔して自分を哀れむくらいなら
どこぞの神様に説教される程に
陽気なステップを刻むのさ



「私は人とは違うのよ」
「私の苦しみは誰にも理解出来ない」
世界の片隅で名も無い弱虫が吐き捨てた

使い回しの言い訳を
恥ずかしげも無く使い回して
孤独に振り回される三文役者



僕たちは唄うのさ
両腕掲げて腰振って
呆れるくらいに陽気な音階を奏でるのさ

宗教家の貴方も
同性愛者の貴方も

重い荷物を重い気持で背負って座り込むくらいなら
どこぞの神様に愛想尽かされる程に
陽気な音階を奏でるのさ



「私は不幸な運命を背負っているのよ」
「私なんか生まれて来なければ良かったの」
世界の片隅で名も無い泣き虫が吐き捨てた

たらい回しの運命に
抗うこと無くたらい回されて
神様に振り回される三文役者



僕たちは笑うのさ
大声出して腹抱え
呆れるくらいに陽気な笑い声を振り撒くのさ

左利きの貴方も
片目が一重の貴方も

嫌いなものを嫌いだと目を背けて逃げ出すくらいなら
どこぞの神様が羨む程に
陽気な笑い声を振り撒くのさ




行く先に怯える貴方も
昨日死ぬことにした貴方も

踊るのさ
両腕掲げて腰振って
呆れるくらいに陽気なステップを刻むのさ

辛い時に辛い顔して自分を哀れむくらいなら
どこぞの神様に説教される程に
陽気なステップを刻むのさ


味気無い人生の上で死ぬまで踊って
この手で彩を添えるのさ

2010/08/21 (Sat)
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