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チェシャ猫の部屋  〜 投稿順表示 〜


[102] sink you
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少しずつ色付きはじめた街の片隅で
貴方の名前を呼んでみました
白く曇ったその声は
寂しく響いて消えました・・・。。


 僕は 人より少しだけ
 ほんの少しだけ強くなれればそれでよかった。。

 震える貴方を抱きしめられるだけ
 たったそれだけ優しくなれればそれでよかった。。


差し出す両手に寂しさが積もる夜には
誰か彼女を抱きしめてあげて
何よりも一人が嫌いだった貴方の小さな肩が
微笑みを失くしてしまわないように・・・。。


あの日から動かなくなった時計の針を回して
貴方の名前を叫んでみました
枯れかけたその声は
寂しく響いて消えました・・・。。


2004/12/03 (Fri)

[103] ハネノナイヒト
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  「ねぇ待ってよ。 僕を置いていかないで。
 
   もっと強くなるよ もう泣いたりしないよ

   お願い もう一度微笑って・・・。。」

  
  僕の背中にあるハネは

  一人で飛び立つにはまだ小さすぎたみたい

  どんなに強く地面を蹴ってみても

  キミの背中が見えないよ。。


  眠れない夜にキミを呼んだその声は

  少しだけ白く濁ってソラへと消えてった

  目を閉じればそこにいるキミが

  また微笑ってくれるなら

  僕はもうハネなんかいらないよ

  この足でキミを探して走り出すから。。


  「ねぇ キミは今も微笑っている??

   僕はもう 一人でも眠れるよ

   だから 

   もう一度だけこっちを向いて・・・。。」

    

2004/12/05 (Sun)

[104] 星ノ見エナイ街
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  星もろくに見えないこの街で

  貴方の笑顔は何よりキレイに見えました

  足早に歩き去る町並みの中で

  貴方の声だけは聞こえていました・・・。。


  強く抱きしめたら壊れてしまいそうなその肩を

  やさしく包み込む方法を僕は知りませんでした

  見つめたなら涙を流してしまいそうなその瞳から

  僕は目を逸らすことしかできませんでした。。

 
    僕は願うことしかできなかった

    何も変わりはしないのに・・・。。

  
  雪も降らないこの街で

  貴方の声は 優しく僕に降り積もりました

  灯ってはすぐに消えてゆく明かりの中で

  貴方の笑顔だけ 消えずにまだ残っています。。

2004/12/06 (Mon)

[105] 手を広げれば触れる世界の中で
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冷たく震えるキミの手をそっと握るのは

  ちょっとかっこよすぎる気がしたから

  少し距離縮めるだけで我慢した・・・。。


  ソラを見上げて大きく息を吸い込んでみると

  少しだけ冬の匂いがした

  吐く息の白さに

  見とれて微笑んでいたキミは

  何故だか少し大人びて見えた。。


    手を広げれば触れる世界の中で
 
    僕はキミを抱きしめられなかった

    
    どんなに手を伸ばしても届かない星に

    キミは必死に手を伸ばしてた

  
 だから僕も

 もう少しだけ勇気出してみるよ

 まだ頼りないかもしれないけれど

 
  せめてキミを抱きしめられるように
 
  せめてその手温められるように・・・。。 

  

 

2004/12/09 (Thu)

[106] Santa Claus〜雪の降る街〜
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  「ねぇお父ちゃん。。
   クリスマスになったらサンタのおじちゃんが
   おっきなソリに乗ってやってきて、
   プレゼントくれるって本当??」

  
   「ああ、本当だよ。。
    いい子にしてたらきっと・・・。。」


街中に鐘の音が鳴り響く夜

世界中の夢を背負って飛ぶ貴方の姿は

誰より大きく見えました

重ねた時間が信じることを忘れても

それが大人になることだよと

貴方は微笑んでいました。。


街中が騒がしく色付く夜

枕元に大きめの手袋を置いておきました

他人(ヒト)の夢まで引き受けられるほど

僕の背中は大きくはないけれど

雪の降る街を走る貴方が

せめてその冷えた手を温められるように


   ・・・今でも貴方を信じています
   例え一人目覚めた枕元に
   プレゼントはなくても・・・。。

2004/12/11 (Sat)

[107] ソラに祈った。。
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  僕らは皆 小さな痛みを心に抱いて生まれてきた

  世界中で零れる涙の音を

  無意識のうちに拾い集めて・・・。。

  
  僕の痛みは  
 
  大人になれば消えてゆくかもしれないけれど

  零れる涙は変わらない

  
    ソラに祈った。。

  
  僕には何もできないかもしれないけれど

  何もしない自分にだけは なりたくなかった
 

2004/12/18 (Sat)

[108] 剣と盾と傷だらけの腕と・・・
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  君を守るためには

  この手に剣を握るしかなかった

  傷だらけのその腕では

  もう君は抱けなかった・・・。。


  用意された二つの道を突きつけられ

  僕は盾を捨てて剣を握った

  守るだけじゃなくて

  君を閉じ込めようとする暗闇を

  この手で切り裂きたかったから


  ・・・いつからかその刃は人に向けられていた
     ただ君を守れることができたなら
     それだけでよかったのに・・・。。


  傷つけて 傷つけられて

  ぼろぼろになったこの腕では

  もう君を抱けなかった・・・。。


  

2004/12/21 (Tue)

[109] 雪に一番近い場所
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  冷たい手に吹きかける息は

  いつの間にか冬の色になっていた

  見上げたソラからは

  白く滲んだ雪の破片が舞い降りてきた

  
  ふと僕は この手に掴んでみたくなった

  今この場所よりもソラに近い場所で
 
  誰よりもソラに近い場所で

  
  古びた鉄の階段2段飛ばしで上って

  ビルの屋上から手を伸ばした

  
  手のひらに降りた雪は

  さっきまでの場所と変わること無く

  小さく溶けて消えてった・・・。。

2005/01/10 (Mon)

[110] trigger〜右手に抱いた悲しみ〜
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 嘘と悲しみに埋もれたこの街で

 僕らは祈りながら撃鉄を起こす

 その銃口が誰に向けられるかは知らないまま・・・


 いつから僕らは求めてた?

 信じることさえ失くしたこの世界で

 歩き続けるしかないと知っていた

 少しずつ増えてゆく傷と愛想笑いを

 幼さ残る背中に抱いて。。


 辿り着くことの無い道の先に手を伸ばし

 僕らは泣きながら引き金を引く

 いつかこの銃口が

 愛するものに向けられていても・・・。。

2005/01/18 (Tue)

[111] forget me not〜星の降る夜〜
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  さようなら
  
  またきっと会えるから

  微笑って君に手を振るよ

  涙は夜にゆだねて・・・。。


  色移ろい続けるこの世界で

  一つだけ誓った確かな想い

  君を守り抜ける程強くはなれなかったけれど

  それでも傍にいたかった。。


  目を離せば消えてしまいそうな君を

  うまく抱きしめることはできなかった

  繋がり合えた夜さえもう

  忘れてしまいそう。。


  ありがとう

  またきっと会えるから

  微笑って君に手を振るよ

  振り返る君に 涙が零れても・・・。。

2005/01/21 (Fri)
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