途切れた道

果てしなく続く道

どちらも道で

どちらも君で

君と見た夕日は、
とても綺麗だった。

小高い丘に並んで座って、
少しだけ開いたすき間。

君の流す透き通った涙も、
君の漏らす感嘆の声も、

とても、綺麗だった。

あの時の君の横顔は、
とても綺麗な、

君と僕との、思い出なんだ。

まだ僕は

頑張らなくちゃいけないのかな

我々は生かされている

心が夕闇を舞おうとも

感情が奈落に墜ちようとも

死ぬ事は赦されない

ようこそ無色なこの街へ

私はお気になさらずに

どうぞ無情な戸を開けて

貴方は先へ止まらずに

運命は変えられない

そう言って

誰かの手を放す僕がいる


奇跡は起こるよ

そう言って

誰かの手を掴む君がいる

もう届かない

遅すぎたんだ

夕焼けは太陽を沈ませる

あの夏は冬の寒さを忘れさせる

それはまるで僕らの様に

我らは空を仰ぎ見て

雲の流れにしがみつき

遥か彼方の月光を浴びて

理想と現実をその目に写す

暗闇に目を凝らしてごらん

違う世界が見えるだろう？

静寂に耳を澄ましてごらん

不思議な音が聞こえるだろう？

けれどその先へは

行ってはならない

この世界を

超えてはならない

その白猫に言わせれば、
ヒトは少し変わっているらしい。

嘘を吐いて、
疑惑を持って、
何かを祈って、
夢を見て。


その白猫に言わせれば、
ヒトは少し変わっていて、
コトバはとても、恐ろしいらしい。