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さみだれの部屋  〜 投稿順表示 〜


[303] 診断
詩人:さみだれ [投票][編集]

感染を予防するには
心を留めておくのが一番でしょう
何しろ厄介な病気で
感染すれば頭痛、嘔吐、幻覚など
様々な症状を引き起こします
なので決して近づかないこと
もし何か必要があってやむを得ず近づくことがありましたら
どうか心を強く握っていてください
ええ、鎖に繋がれるのもよいかと
最近増えてきているようなので
充分ご注意ください
それでは


2011/10/09 (Sun)

[304] さみしい祭壇
詩人:さみだれ [投票][編集]

パイプオルガンが耳に障る
懺悔をしてる人
それを聞く人
祈る人
それを聞き入れる人
祭壇には誰もいない
嫌な感情
マリア様は透き通る
太陽が虹色
化け物が言う
もう帰ろう、と
いよいよ讃美歌までも聞こえてきた
私は言う
まだだよ、と
そのうちぽつりぽつりと人が去り
神様が去り
残された心ない母と
醜い化け物
私は祭壇に捧げる
この世の屈辱、悲壮、倦怠
様々なものを捧げる
私の日課
神様は受け取ってくださっただろうか
いいえ、すべて神父が捨てました
誰の断りもなく

2011/10/10 (Mon)

[305] ヴェール
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心は不安で溢れてる
自信がなくて渇れている
誰かを好きになることも
好きだと言うこともできない
心は鬼で溢れてる
傷つけたくて騒いでる
誰も幸せにならないと
知っていながら喚いてる
優しくすれば優しくされる
そう思ったり思わなかったり
俺は優しくなんかない
素直なんかじゃない
怖いんだよ
幸せになれないのが
満たされないのが
だからいつも壁に向いて
眠るんだよ
心が夢を見たがってる
夢にいたいと駄々をこねてる
目が覚めることも
思い通りの夢を見ることもできない
知っているのに

2011/10/11 (Tue)

[306] 金木犀
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陽を見送る度に
誰かが待ってる気がして
駆け出して帰る頃には
月が見送っていた
それまでのことが嬉しくて
誰かに伝えたくて
さみしくなった公園には
僕の思いが住んでる
聞こえてるかな
鈴虫の声に紛れて
君を呼んでるよ
帰ろうって誘ってるよ

2011/10/12 (Wed)

[307] でたらめ
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でたらめな絵を描いた
意味があるんだと言い張った
足を止める人はいなかった
それでもめげずに描いていた
あの絵描きはどこへ行ったのだろう
忘れてもいいようなことなのに
あの絵は誰の手にあるのだろう
見向きもされないような絵なのに

いつか忘れた夢が帰ってきた
そうはしゃぐ君が可愛らしくて
いつまでも夢が寄り添ってくれるように
はしゃぐ君のことを祈った

意味のない言葉なんてないだろう
もしも意味がないのだとしても
誰かが気づかせてくれるだろう
今は意味のないでたらめな詩でも

2011/10/12 (Wed)

[308] 上の階の話し声がうるさくて眠れない
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ちょっと!誰?!雷落としたの!
クレームが殺到してるんだけど!

いや、俺じゃな…

どうしてくれんの!?

まぁ落ち着け
とりあえず教会前のデモは私の使いを送ったから問題ない

う〜ん、でも時計塔壊れちゃってるね

そう!人々が何年もかけて築いた血と汗と涙の結晶!
それが壊れたんだよ!?

うわぁ…ミステイク……

なんかこう魔法みたいに復活できないんすか?

いやなかなか難しいと思うよ
神パワー結構削っちゃうし

あーーー!!あの人悲しみのあまり身を投げようとしてる

こりゃまずいな
おい、誰か神パワー分けてくれ

いやぁ今日家に忘れてきちゃってさぁ

堕ちろ!!

あら?なんかあの人説得されてる…
あ、帰った

あいつ無駄堕ちだったね

とにかく以後天変地異の際はあの方の許可をもらうこと
忘れないように

うぃ〜す
んじゃおつかれっす

2011/10/13 (Thu)

[309] 扇風機地獄
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それはこの世のものとは思えない
乾ききった大地にもたらされたスコール
喜びのあまり躍り狂う村人
サイダーが…うまい





生半可な決意では俺のハートを傷つけることはできないぜ
顔を洗って出直してきな






魂が灰になる前に
私を包んでくれた
心が死ぬ度に
私を励ましてくれた





首振り

風を分けて
君と半分こ
べろが青くなったと
君は楽しそうに話す
テレビは高校野球の音
どっちが勝つかな
この時間が永遠じゃないこと知っているから
この時間を大事にしなきゃって思うんだ



2011/10/13 (Thu)

[310] ばらの花
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あなたの冷たな手に
ぬくもりを与えるよ
甘い甘い言葉に
ナイフをいれて
月面に立つ米国旗
さながらぽつりと
愛してるから
ひとりにならなくちゃ
このトゲは
あなたを困らせてしまう
大好きだから
ひとりにならなくちゃ
枯れたなら
あなたを悲しませてしまう

2011/10/14 (Fri)

[311] コミュニケーション
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わかる
わからない
意味がわからない
僕は君じゃない
君は僕じゃない
悲しい気持ちも
楽しい時間も
わからない
わからせようとするけど
余計にわからなくなる
君は唯一無二
だからわからない
わからないから
わかるたび嬉しい
わかっていたなら
なんにも楽しくない
わかってるのが嬉しいんじゃない
わかったから嬉しいんだ
わかりたい
僕は君じゃない
君は僕じゃないから

2011/10/14 (Fri)

[312] 目をゴシゴシして
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苦手なコーヒーを
無理して飲んでる
蛍光灯がチカチカ
目がおかしくなるよ
窓を開けてみよう
真っ暗な町に
月が遠く
君が映りこむ
今日もまた
大事なことを言い忘れた
君は言う
ちゃんと伝わってる、と
そんな夜なら
苦手なコーヒーも
甘く感じておいしいよ
そんな日々なら
眠れない怖さも
吹っ飛んでいくよ
君がくっついて
眠ってしまった
いつまでもその寝顔見ていたいけど
もう眠たくってしょうがないや

2011/10/16 (Sun)
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