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ユズルの部屋  〜 投稿順表示 〜


[361] 魚の夢
詩人:ユズル [投票][編集]

金色の魚は
水色のなまぬるい世界で
光を見上げて 泳いで
まるで空を 旅してる

ゆらゆらとして 小さな波が
いつも身体に 触れてくるから
生きていると 実感するけれど
ぽつり 孤独に かき消されそうになるよ

ふと 抱いた憧れを
表現するのは 恥ずかしくて
けれど身体中の色が
変わってしまうんじゃないかと思うくらい
純粋で どきどきする

いつか変われるのなら
切り取られた空を 抜けて
金色を 軌跡に残していくのだろう
ひとりでなくなったら
よろこびの声を あげてみたい

2016/08/07 (Sun)

[362] こころの声
詩人:ユズル [投票][編集]

変わらぬ夜の響きが ふっと途絶える瞬間
何か掴めたような 何かできるような
そんなふわふわな風に 乗りたいと思うけれど
真っ白な朝は すべて消し去るみたいに
いつものとおり そしらぬ顔をしている

なんど なんども 振り返っても
とおい足跡を照らす 夕陽の色は
突き刺さって なんど胸を痛めるのか

わからなくてもいい 何も 悟らなくても
やり遂げなくても 変わらなくても きっと
こだわっているから 同じように見えるんだ
あの漆黒の海も 天上の果実も わたしの過去も

生きていていいんだよ
そんな当たり前のことじゃなくて
生きていくべきだと 歌ってほしい

そんなわがままな心も 鎖を捨てれば 少しは
優しい空の色を 映すのかもしれない

2016/10/16 (Sun)

[363] 言葉の海
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ときどき 言葉を 見失ったまま
ゴミ箱いきのティッシュみたいに
投げてしまう

ときどき 表現に 迷ったまま
たった一度うまくできなくてやめたピアノみたいに
諦めてしまう

それって やっぱり だめだ

伝え方を 伝わり方を
感じ方を 想いの読み取られ方を
この壮大で 冷たくて 優しい海で
星のカケラを 見つけるように

言葉を 表現を 貴方に 届けたいから
丁寧に 頑張ってみるよ

2016/10/16 (Sun)

[364] music is
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闇が 音の輪郭を かたどる
音楽は すべてで 夢で 奇跡で やわらかな愛だ
光を 放って 心ん中へ
くるくる回りながら 風よりも深く
海よりもずっと壮大な 枕元から始まる物語
未知の 色とりどりな 出会いに
運ばれていく
運びたい そして ぼくも また
まだ 諦められない
海を旅した ビンの中の擦り切れた手紙
大きな木の下 見つけた 古ぼけたクッキーの缶
そんな ときめきが ゆらめきが
曖昧な 真っ直ぐな 衝撃が
今も 歩かせてくれる ぼくを
そんなものを ぼくも 創り出したい
そんなことを 想いながら

2016/11/09 (Wed)

[365] 空想宇宙
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わたしが瞼をおろしても
人の創り出す音たちが
ぴかぴかと光る
こんぺいとうより細かな星たちを
じっと眺めさせてはくれない
いつも いつもはそうだった

気づいたら
ユニコーンのたてがみ色の
草原がさわさわと 揺れるのを
ひとりぽっちで 眺めていた

瞳は くるくると 色とりどりの煌めきをたたえ
たまに溢れ出す 大粒の宝石が
しんと 優しく ふわふわの地面を湿らせる
つま先から 小さな灯火が 伝わる
咲いた ぼうっと周りを照らす 薄紫の花

まるで わたし 生きていてもいいみたい

そこに浮かぶ 小さな花びら
舞う中で 手のひらを控えめにのばすと
触れたところから 暖かい色に 光る
ひとりぽっちの 優しい世界
ひとりぽっちの 大切な世界

わたしは きっと 大切なひとりぽっち

2017/01/23 (Mon)

[366] 道標
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心がさわさわとして 落ち着かない
ぽつりと 不安の雨が降る
帰り道の 焦ったような足どり
見上げれば 金ピカに光る
今だけ見える 星

どれほど磨けば まるで夜を越えて
そんなふうに輝けるのか
焦がれ 憧れ この心はきゅうと鳴く
優しく 絶対的な それを
わたしの黒い目が 映すなら
きっと 輝いて いるのだろう

2017/01/24 (Tue)

[367] 曇りの空
詩人:ユズル [投票][編集]


いつもの空 変わらない空
踏みしめるアスファルト
朝の冷たい空気 マフラーから漏れる息

どくどくと 不規則なリズムを正すように
胸を押さえて 深く息をつく
生きていくこと 死んでいくこと
いつもいつも 考えていること

求めているもの
ぬくもり わたしへの 確かな
こわいものから 守ってくれる 確かな

いつもの空 変わらない空
いつもいつも 考えていること

2017/02/11 (Sat)

[368] 本気
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瞳と 瞳で ほんとうに会話できるのだと

感じた 真冬の夜

涙をこらえながら 必死で 駆ければ

見ていてくれた 暖かい世界

胸が震えて まだとまらないの

ありがとう どうにか

頑張って 頑張るから


2017/02/12 (Sun)

[369] きっとあなたも。
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わたしはもう ずいぶん前から知っている
こんなとき 産まれるのは 言の葉
不安 ふあんで 不安定な こころ模様を
真っ白なノートに つづる

優しい 呼び声
いつのまにか 弱ったこころ
いつもよりも 繊細だから
取り扱いに 戸惑い
うろたえ
振り向いたら
白いページと ペンが待っている

わたしはもう ずいぶん前からそうしてきた
こんなとき 産まれるのは 言の葉


2017/04/07 (Fri)

[370] ゆめ
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手に入れたものは
どれだけあるだろう
あれがほしい これがほしい
求めてきたもの
たくさん

まぶしく見えたのは
目には見えないもので
持っている人 持っていない人
ほんとうに
わけられるのかな

こんな
こどくなぼくも
いつか誰かに 響くのかな
心の底から
あいしたい

2017/05/27 (Sat)
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