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[245] 世界
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現実と理想の違いや
ずれた自己主張や
惰性や
偽善心や
猜疑心や
感情表現や
損得勘定や
統一された価値観や
満ち足りた空虚や
止まらず流れる
溢れだす様な情報や
平和主義や
国境や
哲学や
個性や
それに踊らされる人々や
偉そうな評論や
それを見て嘲る人々や
それを見て何かを考える自分や
そこから生まれる
悲しみや
喜びや
苦しみや
楽しみや
何も変わらん日常や

2006/01/22 (Sun)

[244] こと騒やかに
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誰かが言った「悲しい」が
ニュースで流れたから
人は他人に同調し
出るとこ叩いたり
平等だの
権利だの
何処にも無いことを知っているから
騒いだり
嘆いたり
自分の文句言うんだろう
どうせ
ただの言葉だ
騒がしい
理論武装で足並み揃えて安心して
上っ面で演じてるんだろう
加速した自尊心が悪循環だ
何処かに繋がると聞いた
誰かが見上げたこの空も
今日も騒やかに全てを流して

2006/01/13 (Fri)

[243] 偽善と自善
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過信しては正義と唱え
色を上塗っては
我がの考えは薄れて
命がどうのこうのなんて
それぞれに任せりゃいい
自尊心の拡大が故に
意味ない自己防衛で
色々なものを無くして
気付いた頃に他人のせいにして
目に余る言動
築いたものは昨日と一緒に流れた
自善で語る平等や
偽善で語る正義と悪だとか
実のところ
この世界には無い

2006/01/09 (Mon)

[242] 世界の終わり
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立っている僕らの目の前の
色褪せた言葉も情景も
美化して飾っても
その内無くなっていくんだろう
なんて下らない思い付きも
一秒前の昨日を忘れてしまうように
全て流されていく
そんな光景を見ながら君は
笑って
ただ笑って
いたんだ

2006/01/03 (Tue)

[241] かなしみ
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ちっぽけな争いに
ちっぽけな衝動に
ちっぽけなアイデンティティーに
ちっぽけな悲しみに
ちっぽけな僕の
ちっぽけな僕の世界は
あっさり崩れ落ちてしまった

不思議なほど静かな気持さ
争い合うくらいなら
全部あげるよ
それでも消えない

ちっぽけな優越感に
ちっぽけな自善心
ちっぽけな理想に
ちっぽけな誰かの一言に
ちっぽけな僕達の
ちっぽけな僕達の世界は
溶けてなくなってしまった

知らない誰かとすれ違う
この瞬間の風景も
この純粋な感情も
消えていくから
バイバイ世界

いつかは慣れる事が出来るのかな
ちっぽけな悲しみに
ちっぽけな悲しみに
ちっぽけな悲しみに
ちっぽけな悲しみに

2005/12/24 (Sat)

[240] 無題
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泣きたくなるのは
頭では解らない事で
ふと気付いた時に
誰を思い浮かべるのでしょう
私にとって不幸な事は
過去がとても幸せだった事でしょう

遅ればせながら
目の前の感情に
曖昧ながらも
気付けたならば
素直に笑うのでしょうか
流れたはずのものを
過去として受け止められるでしょうか

この冬の寒い日の
過ごし方は知っているはずなのに何故
隙間が埋められぬままで

それを愛と呼ぶのなら
何が出来たでしょう
感情が世界を動かすならば
どれくらいの想いがあれはばいいのでしょう
それを知る前に雨に流れて消えた

いずれ来る未来は
鮮やかに彩られているだろうか
世界はまるで変わらず進み続けるのだろうか
揺れながら落ちる雨は
恐らく一つ一つが僕の汚れ
投げ掛けた下らない問いは
帰らぬまま沈黙に変わるのでしょう

知っていたはずなのに何故涙を流す
私にとって不幸な事は
過去が幸せだった事でしょう

2014/02/15 (Sat)

[239] 一日
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眩しい光が目に痛い
まるで存在を掻き消されそうな
この焦燥や
慌ただしい人波
目の前で揺らぐ
この煙の匂いでさえ
夢の中のようで
ふと思うのは
例えば
この今現在の世界が
油絵のような物だと言うことだ
全てに意味が無いのだ
全てに理由も無いのだが
時間軸を無視した流れの
その先を見たいと思うのだ
長ったらしい言葉の羅列より
身を削るような一言がいい
それを見つけられたら
この詩はタイトルで終わる

2005/12/09 (Fri)

[238] 月に立つ少年
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ああ果てなどは無い
僕は海を歩いている
何もそこには無い
緑の太陽は波に揺れながら溶けた

ゆらり空中を跳ねて飛ぶ
ああ彼は月に立つ少年
僕はそれを見上げながら
どこかの誰かの夢を見た

海に浮かぶ泡に言葉をのせて
一つ投げたら
夕凪に浚われて
届かないまま
揺れながらにじんで
僕は誰かの夢に溶けてった

浮かぶ映像は
曖昧なままで
絵にした想いは
色を無くして
揺れながら
僕は空を泳いでいる
揺れながら
月から世界を見ている
波に揺れている
ああ僕は月に立つ少年

2005/11/25 (Fri)

[237] 無題
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空想もいつかは見慣れてしまう
加速しながら
置き去りにした幾つかの風景は
曖昧な色に溶けていたんだ

上塗った現在をどうのこの言ったって
変わらない事は知ってる
滑り落ちる日々の
そこらへんを背負って生きるのが
どういう事かなんて探しても
どうしようも無い事も

ならば何を出来るだろう
まるで泡の様な日々に何を見ていられるだろうか
無限に浮かぶ選択肢はもう手の中

描きだせ今
見たことの無い様な世界を
見たことの無い色で

2005/10/28 (Fri)

[236] 使い捨ての物語
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手付かずの文章はそのままで
擦りきれたレコードを置いて
四角い空を見ていた
止む気配のない雨は孤独に跳ねてる
テレビは嬉しそうにニュースを騒ぎたてて
整った言葉はもう意味を無くした
絵本に描かれた様な未来は洗い流されて
計画がまっさらになった人達は
誰もかれもが星の無い空を見上げて
周りの真似して
ずっと何かを探してる
それを見て僕も何かを探したら
また代わり映えしない日常に溶けてった

2005/10/13 (Thu)
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